富士宮囃子

富士宮囃子】昭和41年8月13日富士宮市無形文化財指定
平成7年3月20日静岡県無形民俗文化財指定
(県文化財昇格により市指定は解除)

山車、屋台の引き廻しに欠かせないのがお囃子です。山車上で演奏されるこの秋祭りのお囃子は富士宮囃子とよばれ愛されてきました。
大胴1.金胴2.笛1.鉦1.の5名からなり、笛、鉦はにぎやかしで2~3名程度にふやす事もありますが、踊りはつかないのが普通です。
演奏される曲目はにくずし、屋台、道囃子(籠丸)、宮参り、昇殿(聖天)等が主に演奏されていますが、町内によっては三くずし、四丁目、などという曲もかつては演奏されたもののようです。

競り合いには喧嘩囃子とも呼ばれる「屋台」の曲が勇壮に演奏され、興奮を煽りたてます。競り合いをめぐる喧嘩などから長い間自粛されていましたが、お互いの理解の下に復活させ、現在では祭りの最大の見せ場になっています。
富士宮囃子は起源についても狩りばやし説、祇園囃子起源説、江戸囃子起源説など諸説ありますが、直接の伝来は根古屋とか根方方面の囃子であったと言われています。この根古屋を始め、三島、沼津、富士周辺でもほぼ富士宮囃子と同様の曲目が演奏されています。ともに起源については判然としないものの関東囃子の系列と言われています。
富士宮囃子はこれらのなかでも、洗練されたものだと言えましょう。中でも大きな特徴は中断を許さないことと曲から曲へ切り替えでつなげて演奏されることがあげられるでしょう。

囃子の終了については特に伝統的に厳しく申し伝えられてきたことで、止めの合図があった後、終了の切り替え(または切り返し)のフレーズを演奏して初めて終了することが許されるのです。

「にくずし」から「屋台」、「屋台」から「にくずし」へは曲を止めずに切り替え(切り返し)のフレーズを経て、続けて演奏されます。「聖天」から「にくづし」への切り替えも記録によればあったとのことです。

また神田川を境にして、曲調、構成が少し違っています。一説には、祭りが始まり最初に出来た囃子連が「湧玉編集」、「磐穂編集」の二つであり、祭りを実施する町内が増えるにつれて町内ごとの囃子に分かれていったものだとも言われていますから、祭典を実施する町内が親名を町名に冠して名乗るのは、この名残なのかも知れません。

囃子の伝承と保存は各町内ごとに行なわれています。10月ともなればお囃子の練習が始まります。笛、太鼓の音があちらこちらから聞こえ、連日夜遅くまで祭りの準備が続けられます。昔は終生囃子方といった風潮で囃子は子供の手の届かぬところにありましたが最近では後継者の育成が叫ばれ、多くの町内で子供達が囃子方として育っています。

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